作曲科の活動ブログ
【レポート】とめクラス試演会(2015)
1月14日(水) 愛知県立芸術大学 中リハーサル室にて「とめクラス試演会 ーメッセ→ジ性ー」が行われました。
とめクラスとは本学作曲専攻教授の久留智之先生のクラスの通称です。今年で4回目となるこの試演会の今年のテーマは「メッセ→ジ性」。教授と門下生たちが、さまざまな「メッセ→ジ性」をもった音楽を披露しました。
1曲目「ppp」は「パピプペポ」からなる音素と音楽用語でのp(弱く)と光(電気的スイッチ/p)をテーマにした作品。意味を持たない言葉(音)と光が時間と空間を形成していき、そこから浮かび上がる生と死というメッセージを観客に発信しました。
2曲目「アンドロイドカンタービレ より断片」はVn.とVa.による編成で、現代の「コミュ障」をテーマとした作品。この現代社会が抱えるテーマを音楽の構造上に取り込み、鋭いメッセージを発信しました。
3曲目「massage」は8人のパフォーマーによる作品。作曲者の実体験から着想を得たこの作品では、ときには観客の方々の笑いを誘いながら、ある一定のルールに基づいた即興的なミニマル音楽が演奏されました。
4曲目「お布の七変化」はVn.と黒子二人が物語に沿って指定された楽譜のもと、即興的に音楽が奏でられ、変化していきます。お布の行く末は…。
5曲目「ピアノ遊び歌」はピアノ連弾による久留教授作曲作品。童謡や連想遊びから東北の子どもたちへ、そして未来へのメッセージを訴えました。
そして最後はとめクラス全員による「ムンバイの子ども達の歌 ーメイキング・ア・メロディ」。この作品はインドのスラム街のこども達との出会いから、子ども達に向けての現地語によるメロディだけのワークショップ用作品です。当時のエピソードも交えながら、全員笑顔で演奏しました。
とめクラス試演会以外にも、本学では作曲専攻生らによる演奏会が積極的に行われています。
お気軽にお越しください。
(文責:M1年 土屋)