作曲科の活動ブログ
第692回学内演奏会 第2夜 プログラムノート
雫II / 土屋 未来
この曲は「雫」というイメージを大切にして作曲した。私の持つ「雫」のイメージは重力に従うままに下に引っ張られ、闇に堕ちていく水の一粒だ。また、この曲では一つのモチーフが一貫している。モチーフ(=雫)がどのように展開していくのか、それは何処に行くのか、その先に何があるか。
mAd SnAiL / 上原 萌
泥の中で生きる小さな螺旋
clair-obscur〜木漏れ日〜 / 立浪 真子
どんな光が差しかかるのだろうか…
人体詩編 1. 股関節 2. 頭 3. 汗 4. 本能 5. 目 / 中村 彩乃
無垢がゆえに残酷な幼児、おませな女の子、いたずらな男の子。人は善も悪も持ち合わせながら、成長し、大人になり、日々変化していく。
しかしリカちゃんはいつでも美しく、いつまでも変わらないままだ。だって、リカちゃんは死んでいるのだから。
anguishedly… / 金森 詩乃
とある地で、何十台という車やバイクのクラクションが鳴り響く道路を歩いているとしよう。最初はとにかくうるさく、クラクションの音はまるで「邪魔だ、どけ」と言わんばかりに迫ってくる。しかし、その地で3週間も暮らすとその音は「車が通るよ、危ないよ」と教えてくれるやさしさにさえ思えてくるのである。そしてただの騒音からその空間において欠けることの出来ない音となる。
何が変化したのか?
クラクションの音ではない、私の認識なのである。
一音一音への執着、その一音の連続により紡ぎ出される音楽とそこに存在する聴衆の認識という点において意識を強めるきっかけがこの経験であり、この作品のコンセプトでもある。