作曲科の活動ブログ
[レポート] 試演ぱん Vol.2
4月30日(木)、愛知県立芸術大学 大合奏室にて、作曲専攻2年有志による演奏会「試演ぱん Vol.2」が行われました。チューバソロの曲から吹奏楽曲まで様々な編成とスタイルによる曲が演奏されました。
1曲目は波立裕矢作曲チューバソロのための「提示部Ⅲ For Tuba」。重音奏法やチューバならではの迫力あるサウンドが印象的な作品でした。
2曲目は倉地佑奈作曲ピアノ連弾のための「Digital」。ピアノならではのテクニカルな部分や、響き、そしてデジタルな感じもありながらもどこかかわいらしい曲調の作品でした。
3曲目は米本皓亮作曲『バリトンとピアノのための「つぎはぎのうた」』。ウィリアム・ブレイクの詩から世界観を広げるように言語を問わずにさまざまな詩を集めて構成した作品で、コロコロと表情を変えるテキストと曲調に引き込まれました。
4曲目は大西菜摘作曲「クラリネットとピアノのための小品1楽章」。細やかなパッセージとクラリネットの豊かな響きで色彩感豊かな作品でした。
5曲目は安元麦作曲「apocaliptica」。ホルンとピアノによる編成の作品で、apocalipticaとはイタリア語で聖ヨハネの黙示録のとを指します。途中ピアノの弦の上にホルンのベルを向けるという奏法が使われ、ピアノの蓋に反射した音が不思議な響きをもたらし、厳かなな雰囲気の作品でした。
6曲目は越坂春奈作曲「ちょっとまって 1.私の愛する人 2.散らかった部屋」。チューバとパーカッション(主にシンバル)による少し変わった編成のこの作品は、楽章によってガラリと表情を変え、淡々とした部分、アグレッシブな部分など対称的な曲調が印象的でした。
7曲目は阿南聖也作曲吹奏楽編成による「たんぽぽ」。不穏な曲調からはじまり、バラバラなフレーズが絡まりあい、最後にはかわいらしく終わります。吹奏楽ならではのサウンド、音圧が特徴的な作品でした。
今回の試演会では大学生活2年目を迎えた作曲者らが1年間積み重ねてきたものを様々な形で披露
した試演会となりました。これからの活動にも期待が高まりますね。
本学では他にも作曲専攻生らによる演奏会が積極的に行われています。
どうぞお気軽にお越しください。
(文責:M2年 土屋 )