作曲科の活動ブログ

【レポート】イカの墨 vol.4

5月20日(水)、愛知県立芸術大学中リハーサル室にて、作曲専攻学部四年生有志による演奏会、『イカの墨』が行われました。この演奏会は作曲専攻学部2012年度生が不定期に行う演奏会となっています。今回はvol.4、4回目の公演となりました。

演奏会、最初の作品発表は井手上和央さんによる『サイレンス』でした。井手上さんは今作、Performerとして舞台に立ち、数台の携帯電話を使ってのアイディア溢れる作品を披露してくれました。演奏中は携帯の電源をお切りください、というメッセージを作品にのせて伝える、新しい発想の作品でした。

次の作品は、上符夏実さんの『Lights’ Promenade』です。今作、二台ピアノとプロジェクタを使っての作品でしたが、上符さん本人もピアノ奏者として参加されていました。映像とピアノが光、雨音、反射、様々な場面で共鳴する、神秘的な作品でした。

次に発表された作品は羽鳥沙也夏さん作曲『pictorial style』。Euphonium Tuba Quartet 4colorへの委嘱作品で“軽快かつセクシーな作品を”求めて作曲したといいます。ユーフォ、チューバ両者の滑らかな響きの優雅な一面に加え、力強く身軽な一面も楽しめる一曲となっていました。

次の作品は、田丸優奈さんの『消』です。今作では田丸さん本人によるパフォーマンスで作品に触れることができました。間の舞台転換に一つずつ何かが失われていく、消えていく、感慨深いストーリーを聴衆は感じることができたのではないでしょうか。

前半最後の作品は藤田将弥さんによる『サイダーダンス』。今作もまた作曲者本人によるパフォーマンスでの発表となりました。スピーカーから聴こえる擬音語とパフォーマーの動き、音と光と炭酸水の融合作品を楽しむことができ、客席からは笑みもこぼれていました。

後半は音楽家ジョン・ゾーンにより考案された即興音楽システムCOBRAを作曲家達、演奏家達が披露してくれました。コブラではそれぞれがまとまりのないようにも思われる楽器を持ち寄り、即興演奏により作品を仕上げていきます。プロンプターの指示により変化する作品は新たな変化による期待と意外性の面白さを聴衆に与えてくれました。

今回の演奏会は「曲を作り上げる作曲家」の真の一面、「作品を作り上げる創作家」としての顔を見ることができました。様々な面で活躍していく彼らの今後の活動に、ぜひご期待ください。

イカの墨vol.4 出品者および演奏者のみなさん(クリックで拡大)

(文責:M2年 上原)

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